2017年11月7日火曜日

中国人実業家・郭文貴氏巡り トランプ米政権内で対立も

  
    アメリカのジェフ・セッションズ司法長官は、中国人実業家郭文貴氏を中国に強制送還することを拒否するため、トランプ政権内の親中国派と激しい論争を繰り広げた。
 情報筋によるとセッションズ氏は、この春の会合で政府高官らに対し、郭氏が送還されることになれば辞任すると語ったという。政権内で郭氏をめぐって激しい対立が生じていることは明らかだ。
 
    中国は、ホワイトハウス、国務省の高官らに郭氏の送還を求めて圧力をかけてきた。不動産業で財を成した郭氏は1月以降、ユーチューブやソーシャルメディアで中国指導部内に蔓延(まんえん)する腐敗を暴いてきた。米国滞在中の郭氏は、中国政府に汚職で指名手配され、現在亡命申請中だ。
 中国は、中国での事業に関心を持つ米国人実業家を利用して米政府に働き掛け、郭氏の送還を求めてきた。
 
    ウォール・ストリート・ジャーナル紙が22日に報じたところによると、ラスベガスのカジノオーナー、スティーブ・ワイン氏がトランプ大統領に、郭氏に関する中国政府からの書簡を提示した。ワイン氏は、中国のマカオへの進出に関心を示しているという。トランプ氏は当初、郭氏送還に前向きだったが、政府高官に説得され、断念したという。
 
    また同紙によると、国務省は、親中派とされるソーントン国務次官補代理を通じて、郭氏と会見しビザの条件に違反したとされる2人の中国人治安当局者の逮捕を妨害した。
 
    郭氏は先月、亡命を申請。その数日後、この申請を扱う法律事務所がハッキングされ、申請書などの書類がツイッターに投稿された。郭氏は、検閲にもかかわらず中国内でも、ネット上で民主派から強い支持を受け、フォロワー数は数百万に上るとみられている。
 
    しかし、米国のソーシャルメディアは中国からの圧力を受けて郭氏の投稿を阻止してきた。腐敗を指摘したユーチューブの1時間にわたる動画は、オンラインハラスメントと非難され、削除された。郭氏のフェイスブックの中国語ページは制限が課され、ツイッターは70万人以上のフォロワーへの投稿を停止した。
 中国の汚職撲滅闘争を指揮してきた王岐山党中央規律検査委員会書記が退任したが、これは郭氏が王氏の汚職を暴露したことが影響したものとみられている。
 
    郭氏によると、王氏は親族を通じて、米カリフォルニア州に最高20億㌦の不動産を所有、中国の大手複合企業HNAの上層部に2人の親族を送り込むことで数百万㌦の利益を得たという。(2017/10/27ワシントンタイムズ)

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